堺葦船学校

葦を通じて里川運動へ。 葦、葦原、葦船、葦笛など。 思いつくまま、気の向くまま、 風まかせ、流れまかせ。

2012年08月

葦笛工作教室を開催するまでの準備

今回は、手持ちの材料が減ってきたので、補充します。
琵琶湖のほとり、近江八幡へ向かいます。
倉庫に立てかけてある葦束を見て、触って、これと思うものを選び分けていただきます。
トラックならばそのまま積んで帰るのですが、乗用車ならその場で「きざみ」ます。
手順1 きざみ
 鋸でひと節ごとに切断します。穂先の方は細すぎるので車に入る長さ(2m以内)で切断をやめます。
 そのまま車に積むと(特に穂先は)大変なことになるので、ストレッチフィルム(ラップ)で包むと良いでしょう。
 一節に刻んだものはカゴや袋で持ち帰ります。
 今回は穂先を除いて871本取れました。
次に太さと長さで選別します。

手順2 選別
 基本G管の歌口外径で11.0mm〜12.9mmまで0.1mmごとに、また13.0以上とに分けます。もちろん、最低長さも必要条件です。これが240本。
長くても10.9mm未満はよけます(10.5〜10.9は後に笛として使う可能性はあります)。これが400本。
太くても短いものは、それでもA管が取れるものはひとまとめにします。これが111本。
A管未満のものは、葦筆やサンポーニャの材料候補です。これが120本。
このまま、笛の材料として教室に持ち込んでもいいのですが、工作の時間がいっぱい必要なので、もう少し準備しておきます。

手順3 長さ決め
 節で刻んだだけだと節のすぐ上(笛になると管頭の部分)が最大径からしぼむような形になっており、内径のヤスリがけに不向き。で最低でも5mm、できれば10〜15mmのところで切断します。長すぎるものは、適当な長さまで(私の場合は持ち運びするケースに入る長さ)まで短くします。
ノコギリの作業は終わりました。
これで十分だろう、いやいや・・・

手順4 節抜き及び両端ヤスリがけ
 節はかなり硬いです。無理にヤスリなどをねじ込むと「パリン」です。目打ちでくだいておきます。
 また、ノコギリでの切り口は結構ギザギザです。また、いかに私が上手に切断したとしても、ちょっとは斜めになっていたりします。これをヤスリで平らにします。鉄工平ヤスリを使います。ついでに管頭の外側エッジを面取りします。
ここで終わってもいいのですが、型紙を貼る作業が皆さんできないようで・・・。
型紙を貼るために円周のどの方向に貼るかを見定めるために、管頭側内径をヤスリがけします。

手順5 ヤスリがけ
 当初は、綺麗に仕上げていました。
 でも、作業場の前のパソコンは葦の粉だらけです。
 また、肘や手首が痛くなり、肩こりがひどくなりました。
 で、最小限にとどめることにしました。
そのあと、径に合わせて型紙を貼ります。

手順6 型紙はり
 貼る方向を定め、セロハンテープで止めていきます。
 ひと穴ごと、紙が浮き上がらないよう、また、後でテープをはがしやすいようにはしを折り曲げておきます。
これで準備完了。ではありません。
もちろん、ここまですれば十分です。でもある理由から、もう人手順。

手順7 下穴あけ
 リューターで穴の中心に下穴を開けます。
 初めてだとツルツル滑ってやりにくいから、もちろんそれもありますが、実は硬さを測っています。
 私の感覚が基準ですが、1〜9まであり、教室には2〜4を使うようにします。
 1は指で少し強く抑えると割れてしまいます。
 5以上は加工に時間がかかりすぎます。
 最近までこの仕分けは行っていませんでした。
 あるとき、みんなほとんど加工が終わているのに、まだ1つめの穴を開けている人がいました。
 ゆっくりしているだけではなさそうです。
 私が手伝ってみると、今で言う7か8くらいの硬さでした。
 結局、次のグループの時間も全部使い、なんとか完成しましたが・・・。
 以降、硬さに気をつけるようにしています。
ちなみに、硬い方が、高音に強いようです。
こうして硬さを記入し、硬さごとにケースに分けておきます。
2回目、3回目の受講生には、硬めの材料を勧めています。
大体1回の教室で50本程度準備していきます。
実際の消費は1回30本程度です。
今回の使えそうな240本のうち、実際に使えるもの(硬さ2〜4)はおそらく半分くらいだろうか。

以上、材料の準備でした。

木崎湖で葦船づくりを手伝ってくれた少年少女たちへ

十分な乗船時間がとれなくてごめんね。
みんなで力を合わせることが大きな力になることを感じていただけたかな?

今日の記念に「葦笛」を一つ持って帰ってください。

音 でますか?

音 でなくても かまわないから、
手元において、
忘れないていどに、手にとって
息を入れてあげてください。

音 でるようになったら、
ピーピー鳴らすんじゃなく、
一つの音を 長く
5秒、10秒と 澄み切った音色が続くよう
試してみて

ちなみに 私は
音が出るまで 3ヶ月
10秒続けるまで 2年
かかりました。

原始感覚美術祭 始まりました

8月4日(土)〜9月9日(日) 長野県大町市 木崎湖周辺及び大町市街
http://primitive-sense-art.nishimarukan.com/index.html

5日(日) 葦船づくり〜乗船
福島・郡山に疎開して、外で遊ぶ機会が少ない(外出制限)子どもたちに思いっきり遊んでいただこうと大町でサマーキャンプ中の小中学生24名を中心に建造。

カメラは持っていたけど、最近シャッターの押し方を忘れたようで・・・。

この葦船は祭最終日まで木崎湖海ノ口キャンプ場に係留しており、キャンプ場管理人の許可を得て自由に乗船することができます。大人二人乗り(約150kg)。
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